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導入しない理由はない?!一行のタグで“海外へモノが届くECサイト”になる「WorldShopping BIZ」とは-後編-【ZOE NEWS取材版】#PR

【PR】海外ユーザーが色んな方法を使って買い始めている現代において、まずはじめの一歩でトライできる手段を「WorldShopping BIZ」は提供しています。なんと、いくら注文があっても初期費用3万円、月額5千円。
事前にお話を聞いたところ「これは導入しない理由がない!」と思いましたが、何か裏があるかもしれません。ということで、「WorldShopping BIZ」を展開する株式会社ジグザグ 代表取締役 仲里 一義さんに、EC担当者目線で質問をぶつけてみました。

前編はこちら
越境EC・インバンドの“対策”する前に、すでに海外ユーザーはサイトに来ている?!ジグザグ仲里 一義氏に聞いてみた


言語・決済・物流の3つの壁は手を付けなくてよい?「WorldShopping BIZ」が提供するサービスとは

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<川添>「WorldShopping BIZ」は、「言語」「決済」「物流」の壁に対して、どのようなサービス提供をしているんでしょうか?

<仲里>ECショップ側が大規模なシステム改修や配送オペレーションを構築することなく、今の国内向けECサイトにたった一行のJavascriptを設定するだけで海外ユーザーの注文に応えられる仕組みを提供しています。

3つの壁に対して具体的にいうと、「言語」では海外ユーザーだけに見える多言語ナビゲーションのバナーと、多言語のWorldShoppingのカートが出現します。

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(※参考画像:海外IPアドレスにてSANYO iStoreへアクセスした画面)

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また海外対応には必須な「かな入力」することなく世界各国の配送住所が入力できるフォームにも対応しています。

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「決済」ではWorldShoppingのカート経由で海外発行クレジットカードの他、アリペイ・ペイパル・銀聯などの海外決済に対応。
「物流」ではショップに代わってWorldShoppingが輸出入の通関書類(インボイス)作成や国際物流に適した梱包を行い海外ユーザーに配送するところまで対応しています。

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実は、このサービスは国内ECサイトが直接海外販売をしているのではなく、海外ユーザーが当社が提供している「WorldShopping」という購入代行サービスに対して商品の購入・海外発送を依頼するという仕組みになっています。
これまで、海外ユーザーは日本のECサイトにアクセスしてもECサイトが海外対応していない(=購入することができない)ため ①あきらめる ②日本の友達にお願いする ③自力で輸入代行サービスを探してお願いする といった方法しかありませんでした。従来の②や③の方法もリクエストしたい商品情報の入力や見積のやりとりなど手間や時間がかかりスマートな方法とは言えません。WorldShoppingが導入されているショップであれば、あたかもネットショッピングするかのように国内ECサイトに留まりながらWorldShoppingのカートに商品を入れ、海外住所入力ができ、質問があれば多言語フォームでサポートもしてくれます。

海外ユーザーから見ると、自然な導線の流れでWorldShoppingに購入依頼をすることができ、WorldShoppingが海外ユーザーの代わりに商品を購入し多言語サポート、海外発送までする(海外送料はユーザー負担)ということです。このサービスをEC事業者に説明するときは「御社のサイトにWorldShoppingという海外ユーザー向けコンシェルジュが常駐してるイメージです」と言うと理解していただきやすいです。


<川添>ECサイト向けの海外対応(Webインバウンド)のソリューションでありつつ、海外ユーザー向けの購入代行をするサービスということですね。理解が深まってきました。一方でいわゆる海外配送代行や購入代行的などは昔からあります。「WorldShopping BIZ」は「購入代行2.0」のサービスと言われていますが、他の類似サービスとの違いを教えてください。

<仲里>海外ユーザー視点とEC事業者視点に分けてご説明します。
海外ユーザー視点で言うと、一番大きな違いはUXにあります。従来の海外配送代行・購入代行サービスの場合は、「海外ユーザーが代行サイトを探す→購入して欲しいモノを登録して申込む→後日見積もりが返ってくる→確認して決済する」または「ECサイト上のバナーをクリックすると代行サイトへジャンプしてしまう」といった、ECサイトから「外部サービスに遷移しなければならない」という一度途切れてしまうユーザー体験が不便な印象を与えてしまいます
WorldShoppingの場合は、「そもそもECサイトの中に常駐している→あたかもそのECサイトで買うような自然なUXで購入代行を依頼できる」という流れです。ユーザーからするとどこか途中で別のサイトへジャンプすることない方がECサイトとWorldShoppingの関係性や正規パートナーとしての安心感があります。

(※参考:海外アクセス時のUIイメージ動画)

EC事業者視点で言うと、まず海外ユーザーの離脱を防げるというメリットがあります。また、購入代行サイトと商品データのシステム連携などは一切不要なので開発工数がかからずすぐに導入できることや、別の購入代行サイト・モールに商品が掲載されるといったことがないのでサイトや商品のブランドイメージを損なわない点、海外不正決済が防止できる点などが導入企業様から高く評価いただいています。
(※参考:導入企業担当者の声


<川添>なるほど、そういう違いがあるんですね。越境ECというキーワードに話を戻すと、いわゆる越境ECの場合はEC事業者が自ら販売するということでしょうか?

<仲里>そうですね。本来の越境ECというのは、EC事業者自らが売主となり直接海外ユーザーに販売することを指します。なので厳密に言うと、WorldShoppingを介しての販売は、EC事業者側からみると海外ユーザーには直接販売しなくてよい(あくまで販売先=購入者はWorldShoppingである)ので越境ECではなく国内販売となります。

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<川添>「越境EC」はEC事業者が自力で販売する。「購入代行」は海外ユーザーに(代行サービスを利用して)買ってもらうというまったく違うサービスであって、双方のメリット・デメリットがEC事業者に理解されていないということですね。

<仲里>当社は売り手であるEC事業者側に寄り添い、越境ECの「販売したいけどできない」という直接販売のハードル・課題を解決しつつ、買い手である海外ユーザーの「欲しいけど買えない」という不便さを解決しています。越境ECだと人・システム・オペレーションリスク対応に加え、一定規模の投資も必要です。いきなり多大なリソースを割いて販売者になるのではなく、まずは現状ECサイトに来店してくださる海外のお客様に対して早く・手軽に・ローコストで対応できるのが当社が提供するサービスであり最大のメリットです


<川添>先ほど海外対応の言語の壁に対して商品の翻訳ではなく「かな入力不要な多言語の入力フォーム」の提供とおっしゃっていました。これは「ECサイトの商品情報を翻訳するサービスではない」ということでしょうか?「翻訳はマストではない」とお聞きして、「WorldShopping BIZ」が商品詳細ページなどの翻訳に踏み切らないのは優先順位と理解しました。他の理由もあるんでしょうか?

<仲里>もし天猫やebayなど海外現地のモール出店して海外販売する場合は商品情報翻訳は当然必須です。しかし、今回の場合は、海外から現状の日本のECサイトにアクセスしてくるWebインバウンドユーザーが対象なので商品詳細ページの翻訳対応は「ベターではあるがマストではない」と考えてます。商品点数が少なく、商品の入れ替えが少ないサイトは翻訳したほうがいいですが、商品点数が多く、回転が速いサイトの場合翻訳コスト、管理工数と比較して費用対効果を見る必要があります。逆にいくら完璧に商品ページを翻訳してもカートページ以降がかな入力や海外住所入力に対応できていなかったら注文できません。翻訳はのちのち提供したいと考えていますし、時間と予算が確保できるようでしたら他社の翻訳サービスもご紹介するようにしています。

ただし、最初から機械翻訳を表示することはおすすめしていません。その理由は、意図しない誤訳を表示してしまうリスクがあるからです。また日本の商品説明は情緒的な表現も多く、初期表示が機械翻訳だと逆に怪しいサイトと思われる恐れがあります。そもそも海外ユーザーは日本のサイトにアクセスしている意思がある人達なので、日本語がそのまま表示されていることに対して違和感はないと考えています。
また全てではないですが大半の場合、商品写真を見ればどのような商品か理解できますし、それでも詳細が知りたい場合は、ユーザー自身がブラウザ等の機械翻訳を利用することで素材やスペックなど重要なポイント理解は事足りているのではないでしょうか。


<川添>どんな国を対象としても、翻訳不要でも買える商品が多いということですか?

<仲里>商品の翻訳が不要かについては向き不向きがあります。翻訳不要でも注文が入りやすいのは写真で概要がわかるもの、いわゆる「ジャケ買いできるアイテム」が多いということです。もちろん、サプリメントや健康食品等のような成分や効果効能の説明が必要なものもは商品ページに翻訳文があったほうがよい商品もあります。

一方で、商品ページに限らず、ECサイトにおいて初めから翻訳の優先度が高い個所は幾つかあります。ナビゲーション、カテゴリ、パンくずナビなど「商品ページにたどり着くのに必要で、コンテンツとして変更の少ない箇所」は最初から翻訳(または日本語と併記)しておくと海外ユーザーの利便性が高まるはずです。アイテムがころころ変わるような場合は、翻訳コストが合わなくなるのでそこはバランスを見る必要があります。


EC担当者目線で質問!導入検討で“あるある”の懸念点

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<川添>「WorldShopping BIZ」のメリットはかなり理解できました。とは言え、EC担当者目線で“あるある”の懸念をつぶしていきたいです。「海外からの注文には“不正決済”がある」という話もよく聞きますが、WorldShoppingを経由した場合にその心配はないのでしょうか?

<仲里>ショップ側の海外アクセスからの不正注文リスクは無くなります。すべて、当社がそのリスクを負います。仮に不正決済があった場合は、WorldShoppingからのECサイトへの購入代行を止めます。

当社のソリューションを導入していただくと、海外ユーザーが商品ページの「カートに入れるボタン」を押すと、ECサイトのカートではなくWorldShoppingのカートに自動的に遷移します。なので、必ずWorldShopping側で決済する仕様になっているのです。他の類似サービスはバナーをクリックした時のみ外部サイトに遷移しますから、直接商品ページの「カートに入れるボタン」を押してしまうとそのままECサイトで注文できてしまうので、海外からの不正決済のリスクをショップ側が背負うことになります。

一連の仕組みは、2019年4月に「ECの海外への提供を支援するための方法、そのためのプログラム並びにそれを用いる装置」として特許取得をしています。(特許第6508865号)その中に不正決済防止機能も含まれていますので、不正決済対策のために使われる企業もあります。


<川添>海外アクセスからの不正決済リスクに対応できるのは安心ですね。他にも「その国で商標をおさえているんだっけ?」という話も出ます。また、対象国の法律で「その国向けに出荷してよいか?」という話も多いです。これらの不安に対してはどうでしょうか?

<仲里>EC事業者が販売者として海外に直送する場合は、その国での商標取得や法令順守が必要です。WorldShoppingを介した注文に関しては、あくまでも販売先=購入者は当社(ジグザグ)であり国内販売となりますので、海外販売としての商標・法令も考える必要はありません。禁制品などの輸出規制は当社で対応します。海外のユーザーが自分の意思で、WorldShoppingを経由して個人輸入しているのと同じです。例えるなら、海外の友人から買い物を依頼されて代わりに買って送っている、それをシステマチックにしていると考えていただけるとよいかと思います。


<川添>商標や法令も考えなくてよいとは、だいぶ不安がなくなりました。では、すでに代理店や商社を通じて展開している国がある、またはライセンス(版権)の縛りで海外に送ると後々面倒なことになるような特定商品がある。すわなち、届けたくない国や特定商品がある場合、対処できるのでしょうか?

<仲里>2つの方法で対処可能です。1つ目は、特定商品を除外する「除外タグ」を該当商品ページに埋め込むパターンで、商品単位で制御可能です。2つ目は、URL構造や商品詳細ページの特定キーワードのような「特定できる要素」を指定して、当社側でプログラムで制御するパターンで、例えばカテゴリやブランド単位で制御可能です。


<川添>「除外タグ」は1つ1つの商品ごとに埋め込むんでしょうか?

<仲里>ECサイト側のシステム環境次第ですが、Googleタグマネージャーでも設定できますし、該当する商品ページのどこかに入っていれば大丈夫です。特定キーワードを商品名や商品コメントに入れれば、当社側で除外できるので、そのほうが楽かもしれません。


<川添>至れり尽くせりですね(笑)聞けば聞くほど、「WorldShopping BIZ」は入れなきゃなと思いますが、導入に向かない商品・ECサイトはありますか?

<仲里>1つ目は「海外に送れない商品」で、例えば生鮮食品や危険品、ワシントン条約に抵触する商品などです。

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2つ目は「商品単価が安くて重たい商品」で、これは商品代金にくらべて海外配送料が高くなってしまうからです。3つ目は名入れやオーダーメイドなど「注文後にやり取りが発生する商品」で、4つ目は技術的な面ですが商品ページの構造が複雑でWorldShoppingBIZのJavascriptタグで商品情報を判定できないサイトです。


「WorldShopping BIZ」の導入効果と得られた気づき

<川添>導入された企業にとってどんな導入効果が現れていますか?また、どのような点を評価される声が多いでしょうか?

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<仲里>一番驚かれる効果としては、やはりタグ1行設置するだけで実際に海外からオーダーが入り、それが目に見えることです。早いところはタグを実装したその日、2時間後には注文が入ったというケースもあります。

高く評価いただく点の、1つ目はEC事業者様の社内リソースを一切使わなくてよいところです。導入は一行のタグを設置するだけなのでご担当者ご自身で設定されるケースもございます。2つ目は多言語のカスタマー対応です。例えば自社で越境EC対応をしたとしても、多言語カスタマー対応をどうするか?という課題があります。社内に人材がいないと多言語人材の採用や外部委託のコスト負担がありますので、カスタマー対応は重宝されています。3つ目は、自社のサイトにやってくるユーザーに対してブランドイメージを崩さず、UXをほぼ変えずに対応できることで、この評価は特に高いです。なので、イメージを重要視されるファッション系サイトからのお問合せや導入が進んでいるのだと思います。


<川添>確かに代行サイトに商品が表示されたり、モールECだとブランドが想定しているUXにならないので、最後の点は大きいですね!実際に海外からの注文を受ける企業側として、「これは意外だったな」という発見はありますか?

<仲里>いい意味で、EC事業者様の期待を裏切っています(笑)。それは購入するユーザー属性の意外性によるものです。EC事業者側は中国・台湾などのアジア圏を意識されているケースが多いのですが、実際は全サイトのすべての国別売上比率でみるとアメリカが1位で、次いで香港、中国、台湾とアジア圏が続きます。ECサイトによってクウェートが1位のサイトもありますしヨーロッパはもちろん、ブラジル、ミャンマー、ルーマニア、トルコ、モンゴル、コロンビア、インド、ラトビア、カンボジア、ペルー、トリニータトバゴ、etc、など世界中からオーダーが入っている状況があります。

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またさらに深くみていくと、国という括りでターゲティングする概念を捨てたほうがよいと思っていて、言語や民族で考えることの方が重要です。例えば、日本人向けのアパレルであればアジア人の体型にしか合わないのは想像できすよね。でもアメリカから一番オーダーが入っていて、それは名前やアクセスするブラウザ言語を見るとアメリカ在住のアジア人が買っているようなんです。そうなると、マーケティング施策も中国の10億人を対象にするのではなく、例えばFacebook広告でアメリカ、カルフォルニア州、性別、年齢、趣味嗜好の他に「中国語」を使っているユーザー、というように言語を絞って欧米圏に向けてアプローチしたほうがターゲティング効率は良くなるはずです。

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また、購入単価が国内比2倍~数倍になる、リピーターが生まれるというのは想定の範囲内なのですが、これが「どのECサイト」でも当てはまるのは意外でした。

最後に、比較的ブランド認知が高いサイトだけでなく、僕らが知らないサイトでも海外からオーダーが入るということです。例えば、東京都大田区の某駅徒歩15分の場所にある釣具店とか滋賀県の包丁店とか京都の武道具店とか。海外ユーザーはどうやって見つけているんだろう?海外にいても明確に欲しいモノがある人はちゃんと探してくれるということは驚きでした。他にも3年前の芸能人カレンダーとか2年前の戦隊ヒーローのおもちゃといった過去のもの、というような意外なグッズが売れたり。また、日本だと季節外れのモノも売れます。例えば、北半球と南半球では季節が逆なので真夏に冬物衣料がオーストラリアに売れたり、一方で年中真夏のような気候のタイの人がなぜかコートを買うんです。どこで使うのかというと海外に行く用事があるからで、そもそも地元のタイにはコートが売っていないから日本のECサイトでわざわざ買っている事実があるわけです。

こういった海外ユーザーの意外な消費行動は、WorldShoppingBIZ導入ショップが増えるほど、新たな事例として、当社の知見にもなっています。どうしてわざわざクウェートから日本のECサイトを見に来ているのか?はまだわからないので、今後はそれをユーザーアンケートで聞いてみたいと考えています。

世界の消費は可能性を秘めています。だから、日本だけ見ていてはまずいと強く感じます。国内のECサイトはそういう機会を見逃しているので、それを拾えるようにサポートしたいです。


サービス立ち上げのキッカケ、今後の展開

<川添>「WorldShopping BIZ」は海外対応の第一歩として最適なサービスですね。ところで、なぜこのようなサービスを立ち上げられたのでしょうか?

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<仲里>自分自身が海外のECサイトで「買いたいものが買えなかった」という原体験があるからです。買おうと思ったサイトに問い合わせると、「日本には送らないよ」と返信があり、確かに入力フォームでJapanは選択できないわけです。当時私はインターネット広告代理店に勤めていて、インターネットは世界中で使えるもので、ECならどこの国からも購入できると何の疑いもなく思っていたので、ショックだったのを覚えています(笑)。

その後、国際物流を軸に個人向けの輸出入サービスを展開する外資系企業の日本法人代表として事業立ち上げをやりました。この時はいわゆる「海外転送サービス」として「物流」を解決するのが最優先でした。日本の住所を私書箱と海外ユーザーに提供して「ここに送ってもらえば海外配送するよ」というサービスは2010年当時は画期的だと思っていたんですが、かな入力ができなかったり、海外カードが使えなかったり、実際利用できるのは一部のみでそれだけでは「国境を超えたスムーズな購買体験」を提供できないことがわかりました。

やはり、「言語」「決済」「物流」の3つの壁を解決しないと海外ユーザーは買えません。それを解決するにはECサイト側で多大なコストと労力をかける必要があり、結果海外対応できていない現状と機会損失が生まれている。日本のB2C物販系EC市場規模9.3兆円の例えば3%でも約2,800億円の機会損失になるので、それを何とかしきゃいけないというのが起業のきっかけで現在のサービスに至っています。

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実際のマーケットを見ると、明らかに越境EC・クロスボーダーの市場は大きくて、中国であれば個人転売のマーケットが大きいわけです。特に個人転売に関しては言い方を変えると、情報弱者が高いお金を払って転売サイトで買っていて、EC事業者からするとメリットはなく、逆にブランド棄損リスクが生じます。一方で、個人輸入や輸入代行はFAX時代から存在していてインターネットが主流の現在でもここ20年イノベーションが起きていない。加えてプレイヤーも個人や中小零細が多く大手企業が存在しない。「僕が持っている“デジタルマーケティングの知見×国際物流のノウハウ×人脈”、そこにテクノロジーがあれば勝てる!」ということでジグザグを創業しました。

かっこよく言うと、「日本をもっと元気にしないといけない」という志があります(笑)。“世界中の「欲しい」に応える”というジグザグのメッセージが一つの答えかなと思っています。


<川添>かっこよすぎます(笑)!今後さらに強化される機能やサービス、または注力していきたいことなどはありますか?

<仲里>大きく2つのあります。1つ目は、海外ユーザーに対して「より“欲しい”を生み出す仕組み」をつくることです。知ったら欲しくなる、知らなかった商品を教えてあげるようなレコメンドの強化版みたいなイメージです。海外ショッピングの醍醐味は、知らなかった商品に出会うことなので、それを提供していきたいと思っています。それによって、EC事業者は販売機会が増えていくはずです。

2つ目は、ECショップに対してのマーケティング支援強化です。「WorldShopping BIZ」を導入したことで得られるユーザーデータ、購買データをダッシュボードとして可視化することを考えていてテスト版を一部のEC事業者に見ていただきながらサービス化を進めています。それを基に次の海外販売支援ができたらと思っています。

僕らの強みは、ECサイトと海外ユーザーの両方に向き合っているところですね。それぞれの対話から得たものを反映させていきたいです。


<川添>新機能・サービスも楽しみです。今後、確実な人口減が見えている日本において、国内企業が海外に向けて販売するのはスタンダードにならざるを得ないと思っています。一方で、それはグローバルの戦いに参戦するということでもあります。仲里さんから見て、日本企業の商品は海外で戦っていけると思われますか?

<仲里>メーカーだけではなく、仕入れ販売しているところもチャンスあるので、充分戦っていけると思います。例えば、大森駅の釣具店はその一例です。

今後は、商品の魅力、文字無しで伝える能力が重要ではないでしょうか。写真の大きさ・枚数、カンタンな動画のような見せ方が重要です。モノを並べて売るというよりは、ユーザーがパッと見てどう感じるか?の視点でサイトをつくると変わってくるはずです。


<川添>国内だけでなくグローバル視点でも“見せ方”は重要ということですね。最後に、今後の海外を取り巻くEC事情はどう変化していきそうでしょうか?

<仲里>Amazon、天猫のような海外のモールは確実に市場が伸びていくので、ここに乗っかれるなら乗っかった方が良いと思います。一方で、国内で複数チャネルで販売するのと同じように、そこだけやっても売り手としては何も残らないので、自社のサイトやサービスとして確立していけるようにやり続ける必要はあります。当社も今は購入代行サービスの提供ですが、将来的に「EC事業者様自身で本腰入れて海外販売を開始する時の機能」も考えています。

最近ではオムニチャネルやデジタルトランスフォーメーションといった言葉が聞かれるようになりました。これからは、それに加え「クロスボーダー」というキーワードについても、EC事業者側は経営者の意思と体制が必要になると考えていて、その変革と啓発につながる支援ができればと思っています。


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※影響を把握したいためです

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【Profile】

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仲里一義(なかざと かずよし)
株式会社ジグザグ 代表取締役

1974年生まれ。ネット広告「オプト」でWebマーケティングに従事し、営業部長や新規事業本部の統括を歴任。その後、越境EC支援と海外転送サービスの「groowbits」代表取締役就任。国際物流を軸に日米韓独とサービス拠点を拡大。爆買いブーム以前から越境EC支援に取り組み、各ビジネスメディアに取り上げられる。2015年「株式会社ジグザグ」を創業。海外通販サイトから、国をまたいで自由にモノが買えないという実体験から、購入者と販売者双方を支援する越境EC支援サービスを開発。国内ECサイトが最短1日で125ヶ国対応可能になる『WorldShopping BIZ』を2017年にリリース。その利便性の高さから国内350サイト超に導入されている。10年以上にわたるウェブサービスや越境ECビジネスの事業経験を元に、メディア取材やセミナー登壇にも応じている。


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