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【日刊ZOE NEWS】マーケター石川森生氏の経営論とは/中国小売り、ソフトの進化/AIにはできない「攻めのチャット接客」/動画がきっかけの商品購入

11月15日(木)の日刊ZOE NEWSで取り上げるのは、下記のニュースです。
1.マーケター石川森生氏の経営論とは
2.中国小売りはハードも進化しているが、ソフトも確実に進化している
3.OK SKYから見る、AIにはできない「攻めのチャット接客」
4.動画がきっかけで商品購入した人は24%、年代×商品ジャンルを見たい


マーケター石川森生氏の経営論とは

最近、私が実感し考えていることを、石川さんの経験と語り口で聞くことで、より本質的な考え方が深まりました。

前編よりも後編の方が、経営ど真ん中のような話です。
話されていること全体を通じると、マーケティングの担当やECの担当は、「自分の役割や置かれている環境のみにフォーカスしてないか?もっと広く、かつ事業全体のインパクトを考えよ!」ということじゃないかなと感じました。

この記事が書面だとしたら、私の場合、マーカーで埋まってしまうでしょう(笑)。

この内容から、私なりの解説をします。


■ 「欲しいと思う瞬間」をつくり出すプレイヤー

「選択→購入→使用」の顧客時間の中で、「選択の後半から購入の部分」はすでに勝負は決まってしまっている状況。

我々が目指すのは、それよりもっと前の「欲しいと思う瞬間」をつくり出すプレイヤーです。テレビ通販は、まさにその「欲しいと思う瞬間」をつくり出しています。
深夜に番組を見ているとつい商品が欲しくなって買いそうになる瞬間がありますよね。カタログのページをめくる行為もテレビ通販を見る行為に近しく、ユーザーが「この商品いいな」と思うきっかけをつくっています。

私自身も、店舗のようなオフラインはプッシュ型、デジタル特にWEBはプル型だと感じています。
WEBにしか存在しないのは、選んでもらわないとたどり着けないわけです。

もっと、上流に行くには、「欲しいと思う瞬間」をつくり出すプレイヤーになる必要があるということです。


■ 組織変革の順序

これは、プロパーであっても、中途であっても同様ですが、特に中途の人が気を付ける必要があるポイントです。

まずみんなの納得感を得てから少しずつステップアップしていくという順番を間違えると、組織は全く機能しないでしょう。
ディノス・セシールには最初からある程度のレイヤーで入社させてもらったのですが、企業規模と私のキャリアや年齢を考えると日本ではあまりないケースではないかと思います。
そんな私が、実績もなしに「この会社のここがおかしい」「ここは直さないとだめだ」と言っても、以前から勤めている社員は白けてしまいます。その点にも配慮して、最初に「MAを導入しましょう」とは言いませんでした。

否定するのは一瞬でできますが、信頼してもらうには一定の時間が必要です。
結果を出さずに正論から入ると、その後のコミュニケーションはうまくいきません。

これは、社長であっても同様で、メガネスーパーの星崎もこの点に非常に敏感なのです。
そのため、私は口酸っぱく言われてきました。

シンプルですが、人間の心理とも言えます。


■ ECはマーケティングの道具ではなく、商売の場である

EC事業の成長を相談されるときに、真っ先に出てくるのはマーケティングの相談です。

しかし、石川さんが言われるように、最も大事なのは「商売っ気」。
売上が変わるかは、商品やサービスの依存度が高いです。

ECをやるのであれば、必要なのは商売っ気です。デジタルがどうとか、マーケティングがどうとか、レポートから出てきた数字だけを見て施策を決めるのは、あまり意味がないと考えています。いくらデータを見ても商品が売れない理由はわからないからです。
それは恐らく青果店や鮮魚店も同様で、「今日は○○がおいしい」「この季節は○○」といった商品の目利きと、「調理方法のおすすめは○○」といった情報を明確に語ることができなければ、GMS(総合スーパー)に負けてしまうでしょう。
まず商品やサービスをしっかりと練ってから、次に「どう勝たせるか」「勝つ余地はあるのか」というマーケティング戦略を考えるべきなんです。技術論的な戦略を追求する前に、商品やサービスにもっと目を向けるべきだと考えます。

私の言葉で言うと、EC成長の法則は「販売手法×在庫・MD×集客」で、「販売手法×在庫・MD」の工夫をすると“売れるお店”の環境ができるため、その後に集客をかければよいということです。


また、データは結果でしかない。
データは事実であるけれども、その間のストーリーは見えてこないわけです。

特に実店舗を持っている企業のECであれば、店頭での勝ちパターンを知ったほうがよっぽど身になります。
データに溺れてはいけないと感じます。

ECに携わっていると、どうしてもお客さまの顔が見えないので、商品を販売している実感が次第に希薄化していきます。「昨日は目標よりも〇万円足りなかった」と思って、Analyticsのデータや売り上げデータの数字を見ても、そのはっきりとした理由はわからないものです。物の売れ方が腑に落ちていないとデジタルを使った施策もうまくいきません。リアルでどのようにアプローチすれば商品が売れるのかを把握し、それをデジタル上でどう再現するのかを考える、という順番が大切です。

師匠 石川さん、今回もありがとうございました!


中国はハードも進化しているが、ソフトも確実に進化している

セブンフレッシュの「オンライン比率を50%まであげたい」に関する経営陣の考え方は別の方から聞ききました。

私の判断では公表できないものの、基本の既存の小売り業では考えつく企業が少なそうな戦略です。それは、テクノロジー云々ではない話というのがポイント。

「競合が多いことを前提としたときに、小売り業としての独自性を出すにはどうしたらいいんだっけ?」という、なぞなぞっぽい問いですが、テクノロジーの活用や環境であって、自社のコアコンピタンスとビジネスの立て付けの方が重要であることは間違いありません。

高級スーパーRISOもキャッシュレスを実現しながらも、高付加価値商品を軸にしています。
「高い品質は高い価格で提供、その分利便性を高める」という考え方。
RISOの視察レポートはググってもなかなか出てきませんが、奥谷さんや逸見さんが詳細をご存知ですので、ご興味がある方は聞いてみてください。


OK SKYから見る、AIにはできない「攻めのチャット接客」

確か2年ほど前にOK SKYの話しをお聞きしましたが、業種に特化したチャット接客スタッフを置くらしく、非常にユニークだと思いました。

攻めるチャットは、カスタマーサポートというよりも、まさに接客なのですごく合点がいきました。

今後は、表に出れる人はライブコマースで1:nの同時接客をやり、裏方が向く人はチャットコマースで1:1×n回の連続接客という時代になるんでしょうかね。


動画がきっかけで商品購入した人は24%、年代×商品ジャンルを見たい

商品ジャンルで「ファッション」が一位というのは、個人的には驚きです。

“詐欺メイク”と言われるようなキャッチーなものから、コミュニケーション型のハウツーものなど、コスメなどの方が相性が良さそうですが、回答者が40-50代に寄っているのが理由だと思いますが。

この調査の年代のバランスが偏っていますが、それぞれの年代×商品ジャンルは見たいですね。

いずれにしろ、オンライン動画の影響力が増すトレンドは間違いないです。


※タイトル画像※
Marketing Native 「1200億円の巨大なプラットフォームでいかに変革を起こし、戦っていくか? 株式会社ディノス・セシール 石川森生さんインタビュー(後編)」のページより引用
https://marketingnative.jp/interview-of-dinos-cecile-2/


ECエバンジェリスト/川添 隆

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